旭川電気軌道 - 2.車両概観 -

導入メーカー

路線車では日野・三菱ふそう・日産ディーゼル・いすゞの国内4メーカーを保有しています.
いすゞ車は現在2台のみの在籍です.
1997年のノンステ車導入開始以降,新車での車両置換に積極的で,平均車齢が若めなのが特徴です.
また,ふそう車の比率が高く,ノンステ車に関しては約7割がエアロスターとなっています.
近年,暫く振りに移籍車両の導入例が見られるようになりました.

都市間車は現在のところふそう車のみの在籍.

貸切車に関しては,ふそう車が圧倒的多数を占めており,他メーカーはいすゞ・日デが各1台という陣容です.

仕様

一般路線車

以前より独特な仕様での導入が多いことで有名です.
ツーステップ車では,銀サッシ段窓とリーフサスの組み合わせが主流でした.後に,メーカーによって時期がずれるものの,エアサス装備へと変化していきます.
行先表示器は腰板部に天地方向が小さいものを設置.LED化の際も取り付け位置は変わらず,旭川電軌の車両の一つの特徴となっています.

旭川電気軌道 U-MP618P11

旭川電気軌道 U-MP218P

旭川電軌特有の車両の例.
後に後天的な改造により少々外観の変化が見られます.


ノンステ車の導入開始後も独自の仕様での導入が続きます.
最初期の10台を除き,結露防止を目的とした複層全固定窓で導入されていることはご存じの方も多いかと思います.

旭川電気軌道 KL-UA452PAN(ノンステ)12

旭川電軌 KL-UA452PAN(ノンステ)

KL-UA/FHI N17Eの組み合わせは,同じ市内の道北バスでも見られる,希少な存在です.
長尺を好む北海道らしい車両といえるでしょう.


引戸装備車では,扉下部に採光窓が設けられています.
近年標準化が進むバス車両において,このような仕様を採用し続けるのは珍しく,これも旭川電軌の特徴と言ってもいいでしょう.
また,メーカーによっては前扉の開閉スイッチが移設されているものもあり,細かいところでも車両へのこだわりが伺えます.

旭川電気軌道 QKG-MP37FM13

旭川電軌 QKG-MP37FM

北海道初導入となった同型式車.
逆T窓に変更され,標準化が進んでるようにも見えますが,同型式車では非常に希少な(唯一?)採光窓を装備しているのがお分かりいただけると思います.


郊外車

乗車時間がそれほど長くなく,また空港連絡輸送のために必要なトランク容量を確保するため,66番線や77線等の系統には標準床車やハイデッカー車が主に充当されます.
以前はU-HU系のトップドア車やブルーリボンRU等が使用されていましたが,現在の主力は日デPKG-RAと西工E-IIを組み合わせた車両.
北海道では貴重なE-II型が第一線で活躍中です.

旭川電気軌道 PKG-RA274TAN14

旭川電軌 PKG-RA274TAN

西工E-II架装の日デPKG-RA.
77番線専用車として現在も3台が活躍中です.


旭川電気軌道 U-MS729S15

旭川電軌 U-MS729S

元貸切車も活躍中です.
こちらは77番線・66番線等,郊外各線でその姿を見ることができます.


旭川電気軌道 QPG-LV234Q316

旭川電軌 QPG-LV234Q3

数少ないいすゞ路線車であるエルガも郊外線用車です.
トランクを装備しないため,66番線の他,市内路線でも使用されることがあります.


貸切車

貸切車は全車が4列車.合わせて20台ほどが活躍中です.
貸切車では移籍導入車も一定数在籍しており,メーカーもやはりふそうが圧倒的多数となっています.
現在日野メインで導入されているふらのバスとは対照的です.

旭川電気軌道 KC-RA550MBN17

旭川電軌 KC-RA550MBN

貸切車の一例.
写真の862号車は現在唯一の日デ製貸切車.
この他にも元空連車(除籍済)や事業廃止による譲受車も在籍しています.


塗装

旭川電気軌道 KC-RA550MBN101

a.bus

【サイト内表記】a-bus
1997年のノンステ車導入に合わせ制定された塗装です.
銀色のベースに,"a.bus"の文字を図案化したイラストをあしらったものです.
なお,車両リストではシステムの都合上,"a-bus"と表記しています.


旭川電気軌道 KC-RA550MBN102

超低公害

【サイト内表記】超低公害
尿素SCR車導入の際,環境性能アピールのために「超低公害バス」の文字が入る車両が数台登場しました.
日デRA系の一部のみに採用されています.


旭川電気軌道 KC-RA550MBN103

電軌赤白

【サイト内表記】電軌赤白
ツーステップ車が纏う,クリーム地に赤のラインが入るパターンです.
2014年,復刻塗装の一環として,最新鋭のMP38系にもこの塗装が採用されました.


旭川電気軌道 KC-RA550MBN104

旧電軌赤白

【サイト内表記】旧電軌赤白
"電軌赤白"の先代塗装にあたるパターンです.
白地に赤ラインが入り,主にモノコック全盛時代に使用されていました.(平成に入り消滅)
2014年,やはり復刻塗装の一環で,QKG-KV系にこの塗装が採用されました.


旭川電気軌道 KC-RA550MBN105

旧旭バス

【サイト内表記】旧旭バス
旧旭川バスの車両が纏っていた塗装です.
銀地に少しピンクがかった矢型のラインが入ります.
過去に存在した"巨大バス"として知られるふそうMR430系に塗られていたパターンでもあります.
やはり復刻塗装の一環で,2014年導入のMP38系にこの塗装が採用されました.


旭川電気軌道 KC-RA550MBN106

電軌空連

【サイト内表記】電軌空連
77番線向けの車両が纏う塗装です.
雪の結晶が散りばめられた,旭川らしい見た目となっています.


旭川電気軌道 KC-RA550MBN107

電軌貸切

【サイト内表記】電軌貸切
貸切車も同じパターンが用いられています.
結晶の色が金・銀の2色になっている他は大きな違いはありません.
一部郊外車及び都市間車もこのパターンを採用しています.
なお,正面の結晶の配置には個体差があり,数や重ね方に違いが見られます.


旭川電気軌道 KC-RA550MBN108

電軌郊外

【サイト内表記】電軌郊外
66番線限定車でみられるパターンです.やはり,結晶をあしらったものとなっています.
採用色も多くなり,カラフルな見た目となっています.


旭川電気軌道 KC-RA550MBN109

電軌旧結晶

【サイト内表記】電軌旧結晶
以前の空連車では,このようなパターンが採用されていました.
雪の結晶をモチーフとしていることに変わりはありませんが,現在とは全く異なる図案となっています.
既にこのパターンを持つ車両は在籍していません.


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